ZC33S スイフトスポーツのお話し
おはようございます。
今日は少しだけZC33Sのお話しを・・・
当社のZc33Sスイフトスポーツの各データはノーマルエアクリーナーを対象とさせて頂いております。
社外の剥きだしエアクリーナーなどは基本NGです。
こちらのHKSハイフローターボにて暑い時期に計測したTCF1.0で205馬力のこちらの車両もノーマルエアクリーナーです。
ちなみに中のフィルターをノーマルと社外の置き換えタイプに変更しても差は1馬力も出ませんでした。
ちなみにフィルターを取ってBOXのみにするとパワーは落ちました。
エアクリーナーを社外品への変更をNGとしているのはいくつか理由があります。
・まず1つ目は剥きだし式の場合ほとんどの製品は吸気温度が上昇する製品が多く単純に吸気温度の上昇によるパワーダウンや吸気温度の影響による補正が働きパワーダウン致します。
・2つ目はエアクリーナーBOXに刺さっている配管が重要な役割をしておりここの処理を適切に行わないとブーストが掛からなかったりしてパワーダウン致します。
・3つ目はZC33Sはエアフロセンサーと呼ばれるセンサーにてエンジンに入る空気量を測定しています。
そのセンサーはノーマルのエアクリーナーBOXに取り付けられています。
簡単に書くとセンサー取付部の筒の中を空気が通過する際にセンサーがどれだけ温度変化するかで空気の量を算出しています。
ですので取付るパイプの径や前後の形状に違いがあるとノーマルでプログラムされているセンサーが感知する空気量と実際の空気量に差が出てしまいます。
エアクリーナーBOXを交換してはいけない理由はこの問題が1番です。
他の車種ではこのセンサー取付位置の径がノーマルとは大幅に違いチェックランプが点灯する製品もあるくらいです。
ZC33Sではどのメーカーのエアクリーナーも考慮して作られているようでエアクリーナーによるチェックランプが点灯する製品はまだ聞いた事がないので吸気の音を楽しみたいやエンジンルームの見た目的に変更したい方などは、そのネガティブな問題をお伝えして取り付けていらっしゃる方もいます。
※今から書く事は製品自体の問題ではありません。製品はとても良い製品です。
ノーマルエアクリーナーよりも吸気温度や吸入空気量は確実に良くなる製品です。
先日、下記車両において現車合わせセッティングを行った際にベースデータから大幅に変更しなければ行けない事例がありました。
元々のベースデータではパワーが出るような数値ではなく大幅に変更して本来狙っている数値に持っていくことが出来ました。
この車両による問題を考慮して全く同じデータを使用している車両や同じ製品を取り付けている車両の状況をモニタリングして頂きこれは製品とECUデータのマッチングが良くない事を理解致しました。
※改めて書きますが製品は問題なくこの製品を取付ても問題は発生しません。施工しているECUデータによってはより良くなる製品の場合もあります。
ですが当社のデータではこの製品のメリットを最大限活かす事は難しいので専用データを製作する必要がありそうです。
この製品を取付てより良くするためにはという表現が良いかもしれません。
ECUがどんなパーツをつけてもそれに合わせてくれるんじゃないですか?
っとご質問を頂く場合があります。
最近のECUは非常に優秀で学習機能やPID制御などでターゲットとなる数値に自動で補正したりその数値になった事をしっかりECUが確認して補正値を決めたりしています。
それは本来このECUが元々持つ性能です。
ですが今回伝えたい事は問題は起きないがノーマルエアクリーナー用データではこの製品のメリットを活かせずパワーダウンしてしまっている可能性が高いので専用データにて更に向上させる事が可能だという事です。
大事な事なので最後にもう1度書きますが製品には何の問題はなく素晴らしい製品ですが当社のECUデータではこの製品専用のデータを作らないとパワーは発揮できない可能性があります。もちろんパワーやトルクは当然に上がりますがこちらが設定したい数値では動かないという事です。
ちなみに画像の車両は現車合わせを行いベースデータからすると非常にパワフルになりました。
エアクリーナーをどうしても変更したい方、既にしている方は現車合わせをお勧め致します。
※専用データを製作してサーキットで0.1~0.2秒差が出るかといったレベルでのお話しです。
拘って作ったコーヒーがあるとして・・・
水道水で入れるととてもおいしくなるように作っていますが、某ミネラルウォーターを使用すると少し味が濃く感じてしまうので
そのミネラルウォーターに合わせる事でこちらが水道水でおいしくなるように作った時よりももっとおいしく出来ますよというお話です。